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QMK firmware ファームウェアの初歩の初歩 5

前回までで、QMK firmware本体をインストールする環境が整った。

公式ページの記載に従って、どんどん先に進めるのみだ。

 

それでは公式の解説ページを確認しよう。

 

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 ここまでくると慣れたもので、赤枠で囲った部分を先ほどインストールしたばかりのmsys2から入力して実行すればいいのだろうと推測できる。実際にその通りである。ただし1行ずつ実行すること。

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私の環境ではインストール済みなのでそのような旨の文章が出ているが、初回の場合はインストールの許可を求められるのでYを入力して作業を進める。特にトラブルが起こるようなことは無いと思われる。

次の文章も同様にして入力する。こちらはインストール作業ではないので許可を求めるメッセージは出ない。

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タイプミス等無ければ、黄色の文字が追加で表示されて次の入力待ちの状態になっているはずである。こうなっていればQMK firmwareは無事インストールできたことになる。

この2つめの作業は、インストール作業によって生じたフォルダ内にアクセスしているだけである。すなわち"qmk_firmware"というフォルダにアクセスすることで、インストールが正確に行われたことを確認している。

 

コマンドラインに所定の文章を入力して実行していくことで作業を進めていくことが体験的に理解できたところで、公式ページの次の作業を確認しよう

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英語の説明文は読めなくても、その下のコマンドを入力して実行すればいいのだろうとわかる。このコマンドによって、他に必要な細々とした(実際は非常に重要な)ソフトを一括でインストールしてくれるスクリプトが実行される。

このコマンドはドライバのダウンロードを伴うため終了まで少し時間がかかる。やり方はすでに経験してきたものと同様なので、実際の作業画面は割愛する。

 

次回:はじめてのコンパイル

 

 

 

QMK firmware ファームウェアの初歩の初歩 4

  1. テキストエディタ
  2. PCBへの書き込みツール QMK toolbox        
  3. コンパイル実行環境(仮想的なLinuxコマンドライン環境) ←いまここ

 

最後にして最も重要な手順と思われる。これができないことにはファームウェアコンパイルできない。

ここではwindows環境を想定して説明する。

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まずはLinuxみたいなことができるようにするツールをインストールしなければならないことが書かれている。

Linuxみたいなこと」とはコマンドラインを使用することであって、windowsしか知らない者にとっては最も近寄りがたい印象を受けるあの黒い画面のことである。

f:id:hukimijirantan:20180505044248j:plain ←こんなやつ*1

windowsではコマンドプロンプトと呼んだりするあの画面である。LinuxUnix系のイメージはこの画面だという人も少なくないだろう。ここでは実際に操作する場面が必要最低限になるよう説明されてはいるが、コマンドラインの使い方を覚えることはLinuxを使えるようになるという意味で自作キーボードという趣味を超えて実用的なことである。その簡単な使い方については”Must Know Linux Commands”のリンクから学ぶことができるようになっている。ここで詳しい解説はしない。

 

 

ここでインストールするソフトは2つ(1つはコマンドライン環境から)である。

 

Linuxコマンドライン実行ツール:msys2

 まずはhttp://www.msys2.org​からページに飛ぶ。

 

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3つのうち中央のものをダウンロードしてインストールするのだが、このページは必ず下まで読むこと。インストールで終わりではない。その後にソフトウェアのアップデートを必ずやらなくてはならない。

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手順は単純である。インストール後、すぐにソフトを立ち上げて

 pacman -Syu

 と入力してエンター。

 

環境によっては途中でソフトの再起動を求められるので、その場合は一旦立ち下げたのちにスタートメニューから起動して

pacman -Su

と入力してエンター。

 

では実際にやってみよう。入力が正しく行われると以下のように画面が推移する。

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ここまできたらシステムメッセージの指示に従ってYを入力してエンター。

(実際の初回起動時はもっと多くの文章がずらずらと出る。きちんと読む必要はない)

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ここまで表示されればアップデートの作業は終了である。

最後に

exit

と入力してエンターを押すとウインドウが閉じる。

 

 

QMK firmwareインストール環境のセットアップ:git

次にこの環境にgitというソフト(のようなもの)をインストールする。gitとは簡単に言うとネット上のソフトウェアデータベースの一種で、QMK firmwareの本体はまさにこの中にある。厳密には、こんなことをしなくてもブラウザからダウンロードしてきてコンパイル作業をすることは可能だが、今回は公式の手順を踏襲する。

 

msys2を立ち上げ、

pacman -S git

と入力してエンター。

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私の環境では既にインストール済みなのでそのようなメッセージが出ているが、同じようにインストールの許可を求められるので、Yを入力してエンターで先に勧める。

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ここまでできればQMK firmwareの本体をインストールする準備は完了である。

 

次回:QMK firmwareのインストール