QMK firmware ファームウェアの初歩の初歩 4
最後にして最も重要な手順と思われる。これができないことにはファームウェアをコンパイルできない。
ここではwindows環境を想定して説明する。
まずはLinuxみたいなことができるようにするツールをインストールしなければならないことが書かれている。
「Linuxみたいなこと」とはコマンドラインを使用することであって、windowsしか知らない者にとっては最も近寄りがたい印象を受けるあの黒い画面のことである。
←こんなやつ*1
windowsではコマンドプロンプトと呼んだりするあの画面である。LinuxやUnix系のイメージはこの画面だという人も少なくないだろう。ここでは実際に操作する場面が必要最低限になるよう説明されてはいるが、コマンドラインの使い方を覚えることはLinuxを使えるようになるという意味で自作キーボードという趣味を超えて実用的なことである。その簡単な使い方については”Must Know Linux Commands”のリンクから学ぶことができるようになっている。ここで詳しい解説はしない。
ここでインストールするソフトは2つ(1つはコマンドライン環境から)である。
まずはhttp://www.msys2.orgからページに飛ぶ。
3つのうち中央のものをダウンロードしてインストールするのだが、このページは必ず下まで読むこと。インストールで終わりではない。その後にソフトウェアのアップデートを必ずやらなくてはならない。
手順は単純である。インストール後、すぐにソフトを立ち上げて
pacman -Syu
と入力してエンター。
環境によっては途中でソフトの再起動を求められるので、その場合は一旦立ち下げたのちにスタートメニューから起動して
pacman -Su
と入力してエンター。
では実際にやってみよう。入力が正しく行われると以下のように画面が推移する。
ここまできたらシステムメッセージの指示に従ってYを入力してエンター。
(実際の初回起動時はもっと多くの文章がずらずらと出る。きちんと読む必要はない)
ここまで表示されればアップデートの作業は終了である。
最後に
exit
と入力してエンターを押すとウインドウが閉じる。
QMK firmwareインストール環境のセットアップ:git
次にこの環境にgitというソフト(のようなもの)をインストールする。gitとは簡単に言うとネット上のソフトウェアデータベースの一種で、QMK firmwareの本体はまさにこの中にある。厳密には、こんなことをしなくてもブラウザからダウンロードしてきてコンパイル作業をすることは可能だが、今回は公式の手順を踏襲する。
msys2を立ち上げ、
pacman -S git
と入力してエンター。
私の環境では既にインストール済みなのでそのようなメッセージが出ているが、同じようにインストールの許可を求められるので、Yを入力してエンターで先に勧める。
ここまでできればQMK firmwareの本体をインストールする準備は完了である。
次回:QMK firmwareのインストール