中華メカニカルキーボードの改造
自作キーボードが広く知られる以前には一般的だった、既製品のメカニカルキーボード改造の例として、実際に私がカスタマイズした例を紹介する。
犠牲になって頂いたのは、上海問屋で叩き売りされていたこれ。
amazonでも似たようなモデルが確認できる。
Ajazz AK40 RGB Mechanical Keyboard 87 Keys Blue Switches Backlit Wired Gaming Keyboard White [並行輸入品]
- 出版社/メーカー: iLLumiShield
- メディア: エレクトロニクス
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AK40は中華メカニカルの中でも比較的知られた存在で、わりと初期からあったモデルである。細かく仕様を変えながらその系譜は今でも細々と生き永らえているようだ。
弄った結果がこれ。
見た目はキーキャップを変えただけだが、それだけでも結構違って見えるものである。
このようなキーがフレームから浮き出た構造をフローティングデザインと言って、ゲーミングデバイス大手のCorsairが始めたものだが、それほど優秀なデザインだったのだろう、あっという間に中華メカニカルキーボードメーカーが取り入れて低価格帯で普及させてしまった。
フローティングデザインをフレームから自作キーボードで取り入れようとした場合には、ここまでの統一感を出すのには苦労するだろう。コスト面でもアルミ板の表面仕上げと曲げ加工で結構するのではないかと思われる。更にキットでやろうとしても、これと同じようなケースはそれだけで1万円を超えてくるのだから中華メカニカルの安さには本当に驚かされる。
もちろん軸にも手を入れてgateron緑軸に付け替えている。
キーキャップを黄緑で統一している理由がこれである。このカスタマイズを行った頃は重い軸に凝っていた。
gateron緑軸は押下圧が80gあって、入手しやすい軸の中では最も重いスイッチである。Cherry製の黒軸(60g)よりも重い。
6列6色という中華メカニカル独特のバックライト仕様にもメスを入れた
安い単色のものに付け替えて統一感を出そうとしたが、同じ輝度に揃えるにはそれなりに高価なLEDを購入したほうがよさそうだ。
なお右上の一か所が光っていないが、LEDの初期不良である。そう信じている。
巷に溢れている自作キーボードの情報とはちょっと毛色が異なってしまっているが、人によってキーボードカスタマイズへの要求度は様々である。配列から設計する人もいれば、キーキャップを付け替えたいだけの人まで、それぞれに合ったレベルのカスタマイズを選択すれば敷居はそれほど高くない。